AWSの支出に”見晴らし”を与える Vantage を使ってみた
ちゃだいん(@chazuke4649)です。
先日スマホを見てるとこんな記事を見つけました。
AWSのリソースとそれに関する支出の管理を容易にする新しいサービスVantageが、米国時間1月12日にステルスを脱した。このサービスはユーザーに、AWSの複雑なコンソールに代わるものを与え、AWSの標準的なサービスであるEC2のインスタンス、S3のバケット、VPCs、ECS、そしてFargate、およびRoute 53のホストゾーンといったほとんどすべてをサポートしている。
引用元)AWSのリソースとそれに関する支出の管理を楽にするVantage | TechCrunch Japan
「へー。どんな感じなんだろう。」 ということで実際に触ってみました。
ちょっと余談ですが、
"Vantage" という名前を聞いたときは、何のことか分からずセクシーなコスチュームのことを想像しただけだったのですが、Google翻訳曰く、
「なるほど、見晴らしがいいサービスなんだなきっと。」と理解しました。
1. 初期設定
名前やメールアドレスを登録しログインすると、最初に「AWSとの接続」を行いました。
手順に従い、Vantageの外部IDを持つIAMロールを作成するCloudFormationを実行します。
ちなみにIAMロールの権限については、AWS管理ポリシーReadOnluAccess
をベースに、使わないアクションをそこから間引いているとった具合でした。
AWS Permissions - Vantage Documentation
IAMロールを作成すると、Vantageコンソール側で自動的に読み取りが開始されました。
検索の結果、下図の通り 3つのリージョンでいろんなリソースが見つかったとサマリーが表示されました。
ちなみに気になる対象サービスとリージョンについてですが、以下のドキュメントにまとめられています。現時点で対象サービスは、もっとも主要な一部のサービスに限られている という印象です。
Supported AWS Services - Vantage Documentation
2.Views
検索が完了し、リソースの一覧が表示されました!
第一印象としては、確かにめっちゃスッキリしてる!
「AWSアカウント全体で、どんなリソースが何個あって、月いくらコストがかかっているのか」がざっくりと把握できそうな気がしました。確かに見通しがいい。
ただしもちろん、対象サービスは限られているので、全てがわかるワケではありません。ざっくりと(主に課金に対して)主要なサービスを知りたい。という場合に有用かと思いました。
試しに DynamoDB の詳細を開いてみます。
複数リージョンのDynamoDBテーブルが一覧でさらっと表示されるのは新鮮でした。マルチリージョンで様々なワークロード展開をしている場合は、かなり見通しが良く感じるのではないでしょうか。
3.Custom Views
Vantageの特徴の一つとして、簡単に好みビューを作れるというのがあります。
試しに、[Create Views]を押してみると、カスタムビューやタグ単位でのビュー、さらにレコメンドのビューもいくつか選ぶことができます。
[All Paid Resources] を作ってみました。
課金対象のリソースがさっぱりとしたUIの1ページにまとまりました。これも見晴らしが良いです。(とはいえ対象サービスは全てでない点に注意です)
感想: ビジネスサイドが、超カンタンに、主要課金サービスのコストをざっくり把握するのに良い
UIの改善はされているものの、AWSマネジメントコンソールは情報が多く難しいから苦手という人や、詳細はいいからメインどころの支出をパッと知りたいという人にはうってつけなのではないでしょうか。
個人的には、なかなか本家としてはやりづらい割り切ったデザインや情報量である分、見晴らしは確かにいいし、社内の役割によっては必要十分と感じる人もいるのではと思います。今後のアップデートにも期待したいです!
それではこの辺で。ちゃだいん(@chazuke4649)でした。